ミセス・ロウのシンガポール/石垣島デュアルライフ

50代から二拠点生活。都会&田舎で暮らす。

夜の美術館で賑やかな結婚記念日パラナカン料理

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10年近く前に夫がプレゼントしてくれたドレスを久しぶりに着たら夫、大変な喜び方。実はあまり好みじゃないのですが、また着ようと思いました。

夫と私の18回目の結婚記念日。

 

毎年、娘を夫の実家に預けて2人だけでディナーに出かけるのですが、今回はたまたま日本から18年前のシンガポールでの結婚式に出席してくれた友人一家が来星中だったのと、姪っ子が最近同居を始めたため、みんなで賑やかに食事をすることにしました。

 

選んだレストランは以前からずっと行きたいと思っていた、国立美術館National Gallery内にあるNational Kitchen by Violet Oon。ヴァイオレットさんはシンガポール版小林カツ代さんみたいな料理界の大御所で、シンガポール人のおふくろの味パラナカン料理で有名。私も彼女の料理本をもっていて、パラナカン料理を作るときには必ず参考にしています。

 

そんな彼女が4年前のNational Gallery開館に併せてオープンしたのがこのレストラン。シンガポールを代表する美術館にシンガポールを代表する本格的シンガポール料理レストラン、というコンセプトで、名前も日本語に訳せば「国立台所」と大変な迫力です。

 

名前負けしてないのは明らかで、このレストランは常に予約でいっぱい。相当前から予約しておかないとまず入れないですし、ディナーも6時と8時半の2部制で、6時からの人たちは時間がくるとさっさと追い出されます。ということを知っていたので、1カ月前には予約。時間も8時半からにしました。

 

エントランスからして豪華絢爛、きらきらなパラナカン・デコレーション。でも意外と客席は狭い。これも予約が取れない原因の一つです。

 

元気いっぱいな子どもたち。この日は欧米人のお客さんが多く、私たちのテーブル以外はほとんど白人中高年の人たちでした。みなさんワイン楽しみながら食事されていましたが、私たちはひたすら食べるのに専念。

前菜はこちらのクエ・パイ・ティーと、ひき肉を揚げた点心。クエ・パイ・ティーはいつも義母の手作りを食べていますが、さすがファイン・レストランだけあって味が洗練されています。

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メインはこちら。どれも一般家庭で食べられている庶民的なパラナカン料理には違いないのに、うーんと唸らされる味付け。外しません。

 

一番感動したのは、私の石垣島のカフェメニューにもあるビーフ・レンダン。世界で一番美味しい料理にCNNの投票で何年も連続で選ばれているのですが、けっこう当たり外れがあります。特にシンガポールで食べるとがっかりすることが多いのでドキドキでしたが、ここのは正統派マレー風で気品さえ感じさせる味でした。美味しかった。

 

最後は黒米とココナッツアイスクリームのデザートで締めて、動けなくなりそうなくらいお腹いっぱい。それでも1人3千円ちょっとでした。このレベルのファインダイニングではあり得ない低価格です。

 

子供たちに1人1皿ずつチキン・ライス頼もうとしたら「多すぎるから2皿にしてその分野菜追加したら?」とアドバイスしてくれたり、頼まなくてもレモンの香りのお水を何度も注いでくれたりとサービスも完璧。

 

また、子供たちは食べ終えると、誰もいない夜の美術館探検をして大満足と申し分ないひと時でした。

 

でも次はできれば夫と2人でゆっくり来たいなー。