キュートでデジタルな伝統芸術センター~Stamford Arts Centre
今週金曜日にリニューアルオープンするBugis駅徒歩5分のStamford Arts Centre。
キュートでシンプルなコロニアル様式のこじんまりした建物は、1920年に日本人小学校として当時の日本人クラブが建設したもの。
以前、日本人墓地のお掃除ボランティアに行ったときに日本人会のガイドの方から聞いたお話では、当時シンガポールに住んでいた日本人の中には、娼妓であったりさまざまな理由で日本や中国を追われるようにして流れ着いた人々が少なくなかったといいます。
このような人々が母体となって作られた日本人クラブが数多の困難を乗り越えて作った、念願の日本人小学校がここだったのかと思って見るとまた違う趣きがあります。
中はこんな感じで、2Fにある講堂(シアターに改装)以外は、小さい教室がたくさん。昔の写真には坊主頭の小学生が自分の体より大きな箒で床を掃いている姿などが残っていて、ちょっと目をつむると子供たちの笑い声が聞こえてきそう。
欄間やガラスの模様にも、言われてみるとどこか和風テイストが残っているようです。
この建物、戦後はいくつかの小学校として使われた後、1988年に美術館に改装。
今回はさらに2年をかけてリニューアルし、京劇や中国舞踊、中国楽団、マレー舞踊やインド舞踊とその音楽等々、伝統芸能を伝えるアーティストたちの本拠地&公演場所として使われることになりました。
面白いのは、来場者向けのアトラクションとして、このような伝統芸能にプラスして、京劇をバーチャル体験できるVR体験スペースや、ポケモンGO!ライクなデジタル・ウォーキングトレイルなど、デジタル技術を使った体験プログラムがいくつか用意されていること。
伝統芸能というと若干近づき難い雰囲気がありますが、このような家族で楽しめるアトラクションを用意することにより、よりアートを身近に感じてもらうという狙いがあるようです。
今度の週末はリニューアル・オープニング記念イベントが盛りだくさん。私もボランティアしてますので、ぜひぜひお立ち寄りください!