ミセス・ロウのシンガポール/石垣島デュアルライフ

50代から二拠点生活。都会&田舎で暮らす。

宗教音楽&ダンスの夕べ ~ A Tapestry of Sacred Music 2019

昨年、一人で楽器を演奏しながら歌って踊る西ベンガル宗教音楽家の演奏を観てからすっかりファンになったこのイベント。今年もやってきました。


'Sri Charon Paabo' by Parvathy Baul

何度聴いても、本当に素晴らしい。

 

今年は前半がマラッカ旅行で不在だったため、最終日のみの参加。夕方から夜中まで存分に楽しみます。

 

まずは、イスラエルの聖書を題材にした宗教音楽。

グループはイスラエルからの参加ですが、曲のルーツはイエメンだったり、トルコだったり、あちこちのユダヤ人コミュニティに伝わるもの。曲調もヨーロッパ的だったり、アジア的だったりと、改めて世界中で生きてきたイスラエルの民の歴史を思い起こさせます。

 

特に、ダビデ王の歌が心に響きました。1,000年前の歌だそう。

Yamma Ensemble - King David. subtitles

 

ベンガルもヘブライも、宗教音楽って神様のことを歌っているはずなのにいつの間にか恋の歌になっていたりして、根っこはどこでも同じなんだなと思います。

この角笛は聖書に出てくるそう。

 

この後は、屋外ステージに移動して日本からの参加の石見神楽。お神楽って初めて観ました。シンガポールで海と高層ビルをバックに日本の伝統芸能を観るというのは、なかなかないシチュエーションです。

 

まず前座の恵比寿さんが飴を撒いて観客を惹きつけ、笑いを取る。

 

そして真打登場。ヤマタノオロチを退治するスサノオノミコト。

スサノオのお面ってほとんど京劇。蛇もこちらのドラゴン・ダンスにとてもよく似てます。やっぱり中国と日本はつながっているんですね。根っこが同じ。

 

驚くのは太鼓や笛などお囃子の店舗がたいへん速いこと。これはもともとなんでしょうか、それとも最近の傾向なんでしょうか? その影響もあってか、スペクタクルな舞台が観客から大絶賛の拍手を受けていました。

 

次は中庭で南インドからやってきた、激しく踊る男たち。

この巨大な花輪いっぱいのオブジェを頭に載せて、ドラムに合わせて踊ります。同じインド人も熱心に写真撮っていました。

 

すごい迫力です。足には鈴。

 

そして最後は、シーク教徒の宗教音楽。

 

演奏前にターバン代わりの緑のバンダナが配られて、会場の観客みなカリブの海賊状態。

 

神秘的なインド楽器を使った音楽で、朗々と神様へのデボーションを歌いあげます。

 

荘厳。でもそれがわからない娘はとっても退屈。やっぱり踊りが入っていないと子供には難しすぎるのかもしれません。

 

イースターの日曜日、スリランカでは教会を狙ったテロが悲しいニュースとなりましたが、宗教の違いを超えてこのように世界各国からシンガポールに参集した人々の祈りの歌と踊りが捧げられた良いひとときでした。感謝。