シンガポールで一番素敵なショップハウス
シンガポール名物のレトロ建築、ショップハウス。
京都の町家みたいな作りの奥に長い長屋で、パラナカン文化(マレー半島の華人文化)を現代に伝える植民地風のデザイン、精工なタイル細工やヨーロピアンな鎧窓、パステルカラーの色づかいなど、乙女心がくすぐられる建物です。
私の住んでいるシンガポール東部のJoo Chiat 地域はこのショップハウスの保存地域になっており、高層ビルやマンションは大通り沿いを除いて建てられませんし、他の地域と違い、古いショップハウスもほとんどが店舗でなく住宅として現在も使われています。
中でも一番有名なのがこちら。
カラフルで窓や門柱のデザインも伝統的なパラナカンで、旅行ガイドには必ず掲載されていますし、いつも観光客がうろうろしています。
常時ペンキ塗りたて感がただよっていて確かに綺麗なんですが、私の趣味からするとちょっと生活感に欠けるところが難点。お店だったらいいかもしれないけれど、ここに住みたいとは思えません。
逆に、ほんとに素敵、お金がうなるほどあったらぜひ買いたいなーと日頃から思っているのがこちら。
しっとり落ち着いた雰囲気のショップハウス。10軒ほどが連なる長屋です。
ペンキの色はもちろん、華人の家族が住んでいたり、欧米人ファミリーだったり、それぞれ住んでいる人たちによって外装もちょっとずつ違います(内装はもっと違うはず)。そして何より、家の外に地植えや鉢植えしてある植物たちが独特の雰囲気を醸し出しています。
私が通っている近所の公民館のお料理教室の60代の友人は、ここが実家。現在は妹さん夫婦が住んでいるそうですが、子どもの頃はこのあたりはマーケットもたくさんあって遊ぶには事欠かなかったと言っていました。
羨ましいことこのうえない。私もここで生まれたかった!
Joo Chiatエリアにはこんな、それぞれ独特の雰囲気をもったショップハウスがたくさん残っています。散策してみるときっとお気に入りのショップハウスをみつけられるはずです。