ミセス・ロウのシンガポール/石垣島デュアルライフ

50代から二拠点生活。都会&田舎で暮らす。

昔なつかしい公団住宅のホーカーセンター ~ 50A Marine Terrace Market(50Aマリーン・テラス・マーケット)

シンガポールの東海岸に沿って長く広がるイースト・コースト・パーク。

 

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地下鉄ユーノス駅からこの公園まで伸びる幹線道路スティル・ロードは、シンガポールの市街地と住宅地を分ける境界線。この道路をはさんでイースト・コースト・パークと平行に伸びるのがマリーン・パレード公団住宅です。

 

シンガポール公団住宅政策の中でも、かなり早い段階で埋立地に建てられたこの地域は、付近に親が競って入学させたがる有名な学校があったり、公団住宅なのにシービューだったり、人気の公園イースト・コースト・パークが徒歩圏内だったり、ぎりぎり市街地(スティル・ロードから東は郊外になるのですが、この地域だけは市街地扱い)であったりと人気が高く、55,000人が住む大規模公団住宅。人気なだけに中古で取引される価格も高く、公団住宅としてはかなり高級エリアとみなされています。

 

このエリアには、市街地側にはこちらも古い(ただし改修を繰り返しているのでけっこうきれい)ショッピングモールで伊勢丹も入っている「パークウェイ・パレード」があり、我が家もよく利用するリノベーションが終わったばかりのホーカーセンターがあります。

 

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今回ご紹介するのは、道の反対側、 郊外側にあるもう一つのホーカーセンター。

 

あちらは「セントラル」と名前がついているだけに大規模ですが、こちらはごくごく普通サイズの公団住宅の市場&ホーカーセンター。

 

乾物を売っているお店はこんな感じ。

 

肉魚コーナーにはハラル(イスラム教徒向けのお祈り済の肉)の店もあり、豚肉(イスラム教徒は絶対に食べない)を扱う店もあり、いろいろな人種が住んでることがわかります。

 

野菜コーナー。薄暗くて涼しい。卵専門店もあります。

 

ここを抜けるとホーカーセンターに。

 

平日の午前11時。この公団住宅に数十年住み続けているのだろうと推測される元気な高齢者たちであふれています。半分くらいは買い物帰りに寄ったという感じの方々。お友達グループで和気あいあいとやっていたり、なじみのお店で世間話していたりする人の姿が目立ちます。「常連さん」という言葉がこれほど似合う場所もないでしょう。

 

向いには、洋品店や金物店、そしてスーパーマーケット。日常生活に必要なものはここですべて揃います。

 

私が初めてシンガポールを訪れたのは1991年のこと。当時、数日間ホームステイしたお宅が公団住宅で、朝晩の食事を近所のホーカーセンターでご馳走になりました。

 

マリーン・テラスのホーカーセンターは、現代シンガポールでありながら、ひと昔前かマレーシアみたいな、どことなくのどかな雰囲気が漂います。この雰囲気は私が初めて訪れたホーカーセンターに酷似していて、30年近く前にタイムスリップした気がしました。

 

1991年、シンガポールはまだ今のような金ピカの大都会ではなく、そこここにゆったり生活する人々の牧歌的な空気が漂っていたのです。

 

夫はナシ・レマク(ココナッツミルクでたいたご飯と揚げた魚入りのマレーの朝ご飯)、私はピータン粥と油条(揚げパン)。油条専門店も最近のホーカーセンターではめっきり見かけなくなりましたが、ここでは健在。

 

小ぎれいで清潔なお洒落ホーカーセンターもいいですが、お年寄り(私も10年後にはこのお仲間)たちが賑やかにお友達とおしゃべりして長居できる、こんな地域密着型のホーカーセンターが、将来のシンガポールにもたくさん残ってほしいと思います。

 

 

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