ミセス・ロウのシンガポール/石垣島デュアルライフ

50代から二拠点生活。都会&田舎で暮らす。

目的別口座と小口定期預金を作る蓄財テクニック

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30年近く前に生活費用として使っていた郵便貯金口座の通帳。毎月積み立て貯金をし、これで貯めたお金で香港に留学しました。

私が毎日家計簿をきちんとつけ始めたのは、今年10歳になる娘を養子に迎えることが決まった年のこと。それまでは夫婦2人が暮らしていければ良かっただけですが、子どもができるとなると話は別です。

 

以降、毎月項目別に予算を決めてその範囲に支出をできるだけ収められるようにし、できなかった月は翌月以降でマイナス分を取り返したり、現実に即さないとわかった場合は項目によって予算を組み変えてみたりして(全体の金額は変えません)予算内に収まるよう工夫してきました。

 

また、逆に数カ月間黒字が出て予算が余った場合は、ご褒美として少し豪華な外食をしたり少し贅沢なものを買ったりして、節約ばかりではないメリハリもつけています。

 

家計簿は将来に備えて少しでも貯金するには必要不可欠だと思いますが、私にはそれ以外にも家計管理で工夫していることが2つあります。それは目的別に銀行口座を分けること、貯蓄のために一定の金額を定期預金などにして使えるお金から切り離してしまうことです。

 

私は個人の銀行口座をシンガポールで3口座、日本で2口座持っています(日本で暮らしていた頃は他にもう2口座ありました)。

 

シンガポールの2口座は投資用で、日常の金銭の出し入れにはいっさい使いません。たまに小切手を切る必要があるときはそのうち1つを使うこともありますが、使った分は出納用口座から補てん。

 

この口座が生活用の出納口座で、現在は4~5か月分ほどの生活費が入っています。小口現金はここから出すほか、カード決済もここから引き落とされます。そしてやはり4~5か月に1回程度、必要な金額を不動産収入のある日本の口座から補てんしています。

 

日本でもこれは同じで、1口座はやはり出納用。もう1口座は預金用。預金用からお金を引き出すことは基本的にありません。

 

1つしか口座をもっていない場合、少し余裕ができて日々の出納用にお金が貯まってくると気持ちが大きくなって散財してしまいがち。ですから出納用には自分で決めた額以上のお金は入れないようにしています。これだけしか使えないと自分で自分に暗示をかけておくと、いくら収入が増えてもその中でやりくりする習慣が身につきます。

 

日本にいる頃もう一つ実践していたのは、預金用にしている口座(日本で働いているときには給料振込口座でした)にお金が少し溜まってきたら、小口で定期預金を作ることです(30代半ばから40代中頃までは借金のほうが多くてそれどころではありませんでしたが)。

 

例えば、留学用に100万円貯めたいと思って貯金に勤しんでいても、途中でついつい別のことに使ってしまいがちなもの。ですから100万円になるまで待つのではなく、5万円ずつ小口の定期預金を20口作るようにするのです。

 

通帳に記載されたら手書きで「何用」と書いておきます。そうすると目的がはっきりし、目標まであといくら必要なのかもすぐにわかるようになります。少しずつでも目に見えて小口定期預金の数が増えていくのは精神的な励みにもなります。そしてある程度たまったところで、使うか、まとめて1つの定期預金にするかにします(そのため、1つ1つの定期預金更新は、数年単位でなく半年とかせいぜい1年にしておきます)。

 

こうしておくと、急に出費が必要になったときに1つだけ定期預金を解約することができますし、同じ金額でも別の用途として同時に貯めていくこともできます。また、投資用の原資を作るときにもいいかもしれません。ある程度まとまった金額で投資を始めるとリターンもそれなりになりますので楽しみが倍増します。

 

定期預金ではありませんが、これと同じ発想で、娘が0歳のとき学資保険に入りました。当時はまだ日本円で定期預金をもっていたのですが、これをいくつか解約して数百万円の保険に入ったのです。17年後、娘が大学に入る年までこのお金は引きだせません。その頃には目論見書では1千万円以上になっている予定ですので、娘が希望すればある程度学費がかかる学校にも行かせてやることができるはずです。

 

会社経営で利益を出すのと、個人が蓄財するのはまったく同じテクニックです。その極意は支出を減らし、収入を増やすこと。支出削減には節約も大切ながら、このようなちょっとしたテクニックを使うことにより、数年後、数十年後には大きな差が出てくるはずです。