ミセス・ロウのシンガポール/石垣島デュアルライフ

50代から二拠点生活。都会&田舎で暮らす。

甥っ子の母校でハープ演奏を聴いて遠い昔を思い出す。

クラシック・オタの甥っ子に「母校でハープのコンサートに出るから来て」と言われ、ハープには全く興味がない娘を連れて行ってきました(1時間半椅子に座らせておくのがけっこう大変)。

 

Anglo-Chinese Junior Collageという、シンガポールで圧倒的なネットワークをもつメソジスト系のこの学校は芸術教育に力を入れているらしく、合唱、演劇、ダンス、ギター部などがしょっちゅう賞を獲っているそう。オーケストラまであるようですから音楽教育も本格的です。

 

しかも、ハープ部というのはさらに珍しくてびっくり。コンサートの後で先生に聞いたら、やっぱりシンガポール国内の高校ではここしかないそうです。

 

何を隠そう、私自身も私立中学に入学してから2年間、ハープ部に所属していました。今でも理由はわかりませんが、なぜかイナカの女子校にハープ部があり、母の強い希望で2年間習っていたことがあるのです。

 

たくさん弦があって調弦に時間かかって大変だったなーとか、ちょっと長く練習すると指に水ぶくれがたくさんできて痛かったなーとか、彼らを見ていると当時の記憶が蘇ってきます。

 

さらに思い出すと、私の学校(中高一貫教育)もやはり芸術教育に力を入れており、「新入生歓迎会」「クリスマス会」「卒業生を送る会」と年に3回も演芸会があり、私もハープを弾いたり、学年別の演劇に出演したり脚本を書いたりしたものでした。

 

そんな昔を彷彿とさせる懐かしい雰囲気の講堂。

 

最初は在校生による演奏が何曲か。バックには曲目に関連のある写真が映し出され、照明の色も曲調によって変わります(高校時代に音響&照明の講習を受けて重いライトスタンドを運んだりしたことを思い出す)。

 

 

次はゲスト出演の中学生の演奏。同じメソジスト系列のPaya Lebar Methodist Girls' Schoolの1年生&2年生。中学生なのでハープもアイリッシュとハンディ型と慎ましやか。あまり上手くはありませんが、必死に弾く姿がかわいい。残念ながら奏者に選ばれなかった生徒たちは、椅子を並べたりして下働きします。厳しい世界。

 

 

こちらは卒業生のサラさん。マイハープ持ちこみのプロ。全然音が違います。さすが。できればずっと彼女の演奏を聴いていたいのですが、そうもいかず…。

 

 

そして後半、やっと甥っ子登場。彼が編曲した『動物の謝肉祭』から「白鳥」を卒業生が演奏します。

 

 

そして最後は、甥っ子がピアノを弾き、ヴァイオリンも入ってタンゴ。なかなかの出来でした。

 

他にもヴォーカリスト(学生)が入って『ラ・ラ・ランド』や中国の歌を歌ったりとけっこうバラエティに富んだ演目でしたが、なにせハープですから音が地味。観客を飽きさせないようになかなか頑張って1時間半のプログラムを作ったものだ、と感心しました。

 

しかも、チケット1枚16ドル(約1,300円)としっかり商売するのもシンガポールらしいところ。子供のうちからちゃんとこういうことを覚えるのもいいことですね。

 

音楽のプロになるべくこの夏に大学進学する甥っ子。彼も、これから進路を決める在校生も、私くらいの年齢になった時にこのコンサートを懐かしく思い出すんでしょうね。